先の記事でも書いたように、ちょっとやってみようと思ったものですから、過去10シーズンのPCSの変化をまとめてグラフ化してみました。
主要な男子16選手、女子14選手についてのみ。 グランプリシリーズ、欧州選手権、四大陸選手権、世界選手権、五輪のみについてです。
お好みの選手がここから外れてしまっていた方がいらっしゃいましたらごめんなさい。
あくまで僕の独断と偏見でチョイスしておりますので[E:catface]
※ 1月20日 AM8:15追記有り
まずは過去10年のPCS一覧表です。
それぞれの際の転倒数も記入しています。(プロトコルのディダクションと、GOEから転倒数を判断しており、動画による確認はしておりませんので、おそらく少しの間違いが有りますのご容赦下さい)
小さ過ぎて何のことか解りませんよね[E:coldsweats01]
画像はクリックにより拡大できます。(以後の画像は全て拡大可能です)
これを元にしたPCSの変遷グラフです。
まずは男子。
次に、見易くする為に、各シーズンの最高PCSをグラフ化してみました。
正直、どちらも10年がかりでPCSが上昇して行ってることくらいしか解りませんよね[E:coldsweats01]
各選手の上昇度の差とかは解りますね。
この二つのグラフから読み取れることは・・・
① 10年かけて、PCSは15点くらい上昇して、上下のバラつきが
大きくなっている?
② 最初の4シーズンくらいはあまりPCSは上昇していないが、
バンクーバーシーズンから急に上昇度が上がっている。
(特に最初のグラフは顕著)
③ チャン選手、フェルナンデス選手、羽生選手の上昇度は高い。
町田選手の上昇度も意外に高い。
テン選手の2013世界選手権での上昇度は異様に高い。
対して高橋選手やアボット選手、小塚選手は地道に淡々と上
昇している。
織田選手とジュベール選手の上昇度は低い。
次に女子。
次に、やはり各シーズン最高PCSのグラフ。
解ることは・・・
④ 男子と同様、10年で約15点上昇していて、上下のバラつき
も大きくなっている。
⑤ 全体的には女子も、前半5シーズンよりも後半5シーズンの方
が上昇度が高い。
⑥ バンクーバー五輪とソチ五輪のインフレ度は異常。
⑦ その中でキム・ヨナは別次元の強さの選手という評価をさ
れている[E:gawk]
⑧ ソチでのロシア勢とゴールド選手の上昇度は異常。
各シーズンの最高PCSの一覧表。
青く着色しているのは、それぞれのベストPCSです。
この作業をしてみて僕が感じたこと。
(入力時に感じたことも含む)
⑨ 男子と女子の上がり幅が同じなのはおかしいと感じる。
(掛け率が違うから)
男子は4回転時代に入り、女子に比べてTESの上昇度は高
いのでは無いかと思うのですが、同程度上昇している。
(TESも検証すれば良いのでしょうが、それはまだ気持ちが
入りません[E:coldsweats01])
⑩ トリノシーズンのプルシェンコ選手を超える選手が何人も居る
が、そこまで底上げが成されたのか疑問を感じる。
⑪ 男女ともに上昇度が加速しているように見えるのは、恣意
的なものの入り方がエスカレートして来たのでは無いかと
思える。
⑫ バンクーバー前は、転倒はPCSにもかなり影響していたよう
に感じる。
正直、この作業で大した成果は得られませんでしたが、やってみて、やはりPCSの採点方法や運用方法は絶対に変えるべきだと感じました。 あまりに恣意的なものの介入する余地が大き過ぎると思うので。
だいたい、各大会でのバラつきが大き過ぎます。 これで絶対評価と言っているのですから、ちゃんちゃら可笑しいです[E:gawk] この段階で、PCSの採点がいかにいい加減なものかを如実に物語っていると言えるでしょう。
やはり相対評価と言うべきですよね。
あと、キム・ヨナをダントツのトップに据えている段階で、ジャッジの目がおかしいのか、それか恣意的なものの介在が有るのか、いずれかで有ることを物語っていると、僕は思います。
じゃあどうすれば良いのか? 具体的には色々考えてはいるのですが、、自分の考えをまとめてから、また近い内に記事にしたいと思います。
まあ、僕がいくら考えても、残念ながら何も変わらないんですけどね[E:catface]
以下、1月20日 AM8:15追記。
PCSがこのまま上昇を続ければ、あと5~10年程度で男子のPCSは100点付近で頭打ちになりますね。
その頃までには大幅な採点基準の改革が必要になりますでしょうか?
いや、今シーズンはPCSが抑えられていますので、ISUがもう手を打って来たのかもしれませんね。
『近10年、順調に伸びて来た(とジャッジされている[E:gawk])選手のスケート技術を含む演技・構成点』も、今後は伸びていないとジャッジされて行くかもしれませんね・・・[E:gawk]
あ~あ、こんなこと考えざるを得ないなんて、ヤダヤダ・・・[E:gawk]
素晴らしい、力作ですね!お疲れ様です。
試合ごとのPCSのばらつきはTESに引きずられている可能性もありますから一概にはいえない気もしますが、絶対評価といわれると、ちゃんちゃんさんと同じく疑問ありです。
バンクーバー前あたりからGOEの上昇とPCSの上昇はリンクしているように感じます。技術的なものはTESでしっかり評価しているのだから、ポーズの美しさや音楽表現など技術で評価できない部分をきちんと点に反映してほしい気がします。
浅田選手はもっとPCSを高く評価されていい選手だったと思います。彼女の武器は何よりも演技の美しさ、気高さなのですから。ソチのFSは何度見ても涙が溢れてきます。あんなに美しい涙を初めて見ました。
織田さん、なんでPCSの上昇が緩やかだったのでしょうね。TESだけだったら勝てる試合はかなりあった気がします。
まとまりのないコメントをしてすみません。ちゃんちゃんさんの次の見解を楽しみにしています。お知らせありがとうございました。
お知らせはどうしようかと迷っていたのですが、入れさせていただきました[E:coldsweats01]
>GOEの上昇とPCSの上昇はリンクしているように感じます。
なるほど。
確かにそうですね。
GOEとPCSのリンクの検証したら面白そうですが・・・
たぶんしません[E:coldsweats01]
僕も、浅田選手は、ヴァイオリンと管弦楽のファンタジアくらいから、急激に表現面で伸びたと思っています。
ソチではPCSが4位だったとか、有り得ないと思っています。
もしも浅田選手の上を行く選手があの時いたとしたら、コストナー選手くらいでしょう。
FSの総得点なら、ぶっちぎりで浅田選手が1位だったと思っています。(さっき、ソチのFS観てました[E:happy01])
あんなに美しい涙・・・
本当にそう思います[E:crying]
ちなみに、以下は僕のソチ女子FSの自己採点です。
しかし、浅田選手には超厳しく、他選手には超甘い採点です。
http://kiseki7asagi.blog.eonet.jp/default/2014/02/post-c219.html
良かったらご覧下さい。
織田君は・・・
どうしてでしょうね?
個性的な表現力を持った選手だったと思うんですけどね・・・
先日のメダル・ウィナーズ・オープンでも、綺麗な4-3を決めてましたね。
採点基準に関する僕の見解は、1週間以内くらいに記事にしたいとは思っていますが・・・
さすがにもうあちらで告知はしないと思います。
本当にお疲れ様でした。
やはりバンクーバー前なんですよね。
その前はエラーを取ろうが回転不足を取ろうが更に二重減点しようが勝ってしまう選手が居たんですよね。逆に回転不足は見逃してもらいGOEがグングン上昇してるにもかかわらず負ける選手がいまして、、、最後はPCSに手を出してしまってこの有様です。(妄想ですよ!妄想!!そんな事があるわけ無いですよね〜)
もうソチなんて珍採点の宝石箱ですよ!何か良い物見たな〜♪なんて錯覚起こすくらいです(笑)
Mao asadaはジュニア上がりの選手にあっという間に抜かれる位のスケート技術の選手という事なんですね。
そーですか、、そーなんですか、、、んなわけなかろぉぉ!!!あ、すいません、興奮しすぎました。
ちゃんちゃんさんの検証はとても意味のある事だと思います。この様なファンのメッセージはいつか届くと信じています。
はぁ熱くってしまいました。すいません。
これからもブログ楽しみにしてますね。
作業自体は思ったより時間もかかりませんでした。
プロトコルを探すのみ苦労するかと思ったんですが、まとめて下さっているサイト(ディープエッジさん)が有るんですね。 見つけて一気に楽になりました[E:happy01]
折れ線グラフは、空白のセルを上手く繋げることができるかがポイントでしたが、検索かけたらあっさりでしたし[E:coldsweats01]
バンクーバー前、つまりその前年の世界選手権が、女子にとっては大きな転換期になってしまいましたね。
『最後にPCSに手を出してしまった』・・・ なるほど、そういう見方も有りますね。 いや、かなりの確度でそうでしょう。 この見方を気付かせていただいただけでも、検証した意味は有りましたよ[E:happy01]
思ったのですが、このまま上昇したら、あと5年~10年くらいで男子のPCSは100点に近付いてしまい、頭打ちになってしまいますよね。
おそらくそれまでには大幅な採点基準の改革が必要でしょう。
おそらくISUもこれには気付いているのでは無いでしょうか?
チャン選手に気前良く10点を付けたツケがもうすぐそこまで来ていますね。
> Mao asadaはジュニア上がりの選手にあっという間に抜かれる位のスケート技術の選手という事なんですね。
> そーですか、、そーなんですか、、、んなわけなかろぉぉ!!!
ははは。
本当ですよね[E:gawk]
マジ、有り得ん[E:pout]
ねえ、こういう想い、届いて欲しいんですけどね・・・
正直、僕はそういう意味では絶望しています。
ただ、少しでも多くの人に、『TVやマスコミの言っていることは正しく無いよ。 本当に凄いのは誰なのか、自分で考えようよ!』ということを言って行きたいと思っています。
あ、絶望と書きましたが、5年程度で行われると予測できる大幅な採点基準の改革の際、僅かながら希望・チャンスが有るかもでしょうか?
いや、今シーズンはPCSもやや抑えられてますから、すでにISUは手を打ったのかもしれませんね・・・
お邪魔させて頂いた。
私は理数系は苦手な人間なのだが、
そんな私でさえキムヨナの上昇率だけは極めて異常だと感じた。
私の様な人間が見てもおかしいと
思うキムヨナの上昇。マスコミが疑問を呈しない事もやはり異常だろうと思う。
ご訪問&コメントありがとうございます!!
中身は忘れましたが、こういったグラフは確かフィギュアスケート分析ノートさんがだいぶ以前にされていたと思うんですが、自分で作業を進めることで、見えて来るものも有りましたので、やって良かったと思います。
バンクーバー前のキム・ヨナの上昇率、ソチでもソトニコワ選手やリプニツカヤ選手の上昇率は異常ですよね。
でも、
>マスコミが疑問を呈しない事もやはり異常だろうと思う
ここが一番異常なのだと思ってしまいます。
黒猫さんのブログでお世話になりましたtomotomoです。
PCSをわかりやすくグラフにしてくださり、どうもありがとうございます。
漠然と抱いていた印象が目に見える形になり、やっぱりなぁと思ったり、そういうことかと納得したり、いろいろ参考になります。
PCSの頭打ちについては、私もずっと気になっていました。
特に、アイスダンスのカップル2組に10点が散見されるようになった頃から、この先いったいどうするんだろうと思っていたんです。
10点って満点ですから、逆に言うと、これ以上の成長はないということなんでしょうか?(うーん…)
現採点システム導入の当初は、とりあえず"中の上"から始めてみたみたいな感じですが、一度でも誰かに高い点を付けると、そこで箍が外れると言いますか、高得点を付けることに抵抗がなくなるのかもしれないなと思いました。
ちなみに、黒猫さんのところには書かなかったのですが、男子の場合、私はフェルナンデス選手のPCSの方が疑問なんです。(突然跳べるようになったクワドには心底驚きましたが)
グラフで見て、あらためてしっくりこないなと思いました。
ご訪問&コメントありがとうございます!
こちらこそあちらではお世話になりました。
こちらでもよろしくお願いいたします!
グラフ、少しでも参考になったなら嬉しいです。
あまりそういう意見をいただけたら、TESもやってみたくなりますね。いや、しばらくは予定無いですけど[E:catface]
>PCSの頭打ちについては、私もずっと気になっていました
おお!
さすがです!
恥ずかしながら、僕は今回の作業で気付きました[E:coldsweats01]
>10点って満点ですから、逆に言うと、これ以上の成長はないということなんでしょうか?
こちらの意味で僕も問題を感じていました。『これ以上は無い』という点は付けてはいけないという意味で。
確かにアイスダンスは酷かったですね。
フェルナンデス選手、2シーズン前までの上昇度は凄いですよね。
まあ、僕はTESとのバランスから、他選手と比べてちょうど良いかな?とか思う程度でしたが。
グラフ化して、以前と全然違うことに気付きました。
オーサーについたこと、関係有るのでしょうか?
僕はあまりそう思いたくは無いのですが・・・
こんにちは[E:notes]
作業早かったですね。
数回、お邪魔していました、が数字とグラフを見ると頭がふらふらしていました(笑)
女子を見させていただきました。
前回も言っているように詳しくないのでコメントできなかったのが正直なところです。
kyさんは遥か上、超えられない位置を行き
ソトニコワ選手は垂直に上がってますね。
真央ちゃんソチフリーは最高でした。(見るたびに清々しい涙です)
ある外国人女性芸術家(バレリーナーかピアニストだったか?)
バンクーバー五輪直前こんなことを言われているのを見ました。
キムは大衆性が強い(勝れている、だったかな)
真央は芸術性が強い
勝つのはキムだろう、
その通りになりましたけど。(思い浮かびを書いてごめんなさい)
PCSグラフ作成ありがとうございました。お疲れさまでした(^^)v
作業は過去10年以上分のブロトコルのリンクを掲載して下さってるサイトが有ることを知って随分と楽にできました。
労いの言葉をいただき、ありがとうございますm(__)m
グラフ、KYのは解ってはいましたが笑えるでしょ?(苦笑)
へえ。って感じです(怒)
とにかく、いまのPCSの採点が異常だということだけは解るかなと思います。
日に日にTESや基礎点、GOEもやりたくなって行きます(苦笑)
ミスが目立ったのに他の選手に勝つと「転ばなかったので演技の流れが止まらず、高いPCSが維持された」。
転んだ時は「転倒はあったが、それ以外は良かったのでPCSが下がらなかった」。
前回の発言と矛盾してるじゃん…と思うこともしばしばでした。
そして、若手選手がどんなに良い演技をしても、ミスしたキム選手に勝てない理由は「PCSは地道に実績を積まないと高くならない」です。
そういうものかと思って見ていると、男子ではシニアに上がって1〜2年とか、クワドが跳べるようになった途端にPCSが急上昇する選手もいたりで、これまでの言い訳はなんだったんだという気にさせられます。
経験が浅くても、実績なんて積まなくても、ミスなく良い演技をしたらPCSが高く付く、失敗したらPCSが下がる、そういう単純なものあればいいのに、そうではないということを、これまでの関係者達が力説して来たと思うんです。
釈然としません。。。
> オーサーについたこと、関係有るのでしょうか?
どうなんでしょう???
ニューエン選手なども「この滑りでこのPCSか…」と思うことがありますので、私としては、クリケット所属の選手に疑問を感じることが多いというのは事実です。
でも、クリケットはジャンプの教え方がうまいのだろうということは疑っていません。
フェルナンデス選手は言うに及ばず、ゲデバニシビリ選手もクリケットに入ってうまくなったと思いました。
残念ながらミスの多い演技が続いたので、PCSの上がるチャンスがないまま去ってしまいましたが。
ですよね。
『転倒とPCSは切り離して評価されている』とか、なんじゃそれと思いましたし。
グラフを観ても、女子では2009年の世界選手権前までは、比較的PCSは実績を積み重ねるものと言えたでしょうか?
それもおかしな話だとは思うのですが、ある程度それが徹底していたならまだ我慢もできました。しかし、今はもうどう説明しても説明付きませんよね。PCSを詳細に素人に説明できるような人がいれば聞いてみたいですよ。
クリケットに行った選手は確かにジャンプが上手くなるイメージは有りますね。
過去の採点形式では自由に順位を付けられたが、それをどこかで残さなければ困る人が存在してるのでしょう、バンクーバーでヨナを勝たせなければならなかったのはブックメーカーの賭けの存在が有ったとも聞いています、ヨナに絶対的掛率が存在していましたからね、負けでもしようものなら多くの欧米人金持ちに損害を負わせる事とな(と言っても金は出してないんですけどね)、ブックメーカーや保険会社の支出額も半端ではなかったと聞きました、でも掛金はサムソン、つまりサムソンが買ったクジを世界中にばら撒いたってわけ。そうどこかで読んだなあ。
> バンクーバーでヨナを勝たせなければならなかったのはブックメーカーの賭けの存在が有ったとも聞いています
そんな噂が有ったのですか?
それは初めて聞きました。
有り得る話では有りますが、確証は得られないでしょうから、噂レベルで聞いておいた方が良さそうでは有りますね・・・
でももしそうなら、そういった条件の中で、万一にも負けられない状況で、ノーミスしたというその強心臓だけは本当に評価できますね・・・[E:gawk]