2019年10月18日

東京五輪のマラソン札幌変更は、選手ファーストの皮をかぶったIOCの保身でしかないと思う

 選手ファーストと聞こえの良いことを言っているが、現実には事故が発生した際にIOCが批判されたく無いというだけのことでしょ?
 ドーハで危機感を持ったのでしょうが、何を今さらという感じ。

 IOCが強権発動?
 ならば責任はとってくれるんだよね?
 権利には責任が伴うもの。 今回はIOCが責任を取るべき事由だと思う。
 
 
 IOC札幌変更へ強権発動「相談ではない。この案で」(日刊スポーツ)

2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(82)が17日、都内で記者団の取材に応じ、国際オリンピック委員会(IOC)が提案したマラソン、競歩の札幌開催案について「IOCと国際陸連が賛成している。受けなければならない」と話し、東京から札幌への変更が確実な情勢となった。IOCトーマス・バッハ会長もドーハで「IOC理事会と組織委は札幌市に移すことに決めた」と二者間での合意を強調。東京都も出席し30日から3日間、都内で行われるIOC調整委員会で結論を出す。

森会長は札幌開催案をIOCバッハ会長の権限で決定した案とし、調整委のジョン・コーツ委員長の電話を通じて「これは相談事ではない。この案でやらせていただきます」と強い意思表示を受けた

IOCの暑さ対策を検討する作業部会が選手の健康を考え、データを収集。札幌を選んだ理由は「東京と比べ気温が5、6度低い」「国際マラソンを開催している」「五輪開催経験がある」「30年冬季五輪招致を目指している」の4つ。既にバッハ案として札幌ドーム発着案も、森氏に示されていた。

引き金は中東ドーハでの陸上世界選手権。9月27日(現地時間)の女子マラソンは深夜11時59分スタートでも、高温多湿のため4割以上が棄権した。東京でそれ以上の惨状になるのではとバッハ氏が重く見た。

選手輸送や宿泊、警備、会場設営などで経費の大幅増加が見込まれるが「こちら持ちとなったら切ない。IOCに持ってもらいたいと伝えた」という。コーツ氏は「よく精査する」と回答した。

組織委は8日に突如、10日に予定していた五輪チケット2次抽選販売の記者発表を無期延期に。現場の職員は延期理由すら聞かされていなかった。IOCから札幌案を伝えられた日付を森氏は明かさなかったが、この頃だとみられる。9日には官邸で安倍首相と会談。10日には橋本五輪相と一緒に札幌市の秋元克広市長と会談している。

連休明けの15日、再度コーツ氏から入電で即承諾の催促を受けたが「都知事らにも伝えないといけない。待って欲しい」と言い、都側に連絡。翌16日には自ら都庁に赴いて小池百合子都知事に説明した。「知事は困惑していた。この時点で都は同意できない。だから調整委で協議しようとなった」と明かした。

実は、昨年にも北海道での開催案が関係者から提案されていた。森氏によれば「我々の計算にはなかったが(IOCの間では)前から出ていた」という。

水面下で進められ、開催地東京に伝えられたのは発表前日の15日。IOCはそれまで小池氏に相談することはなかった。16年、就任したての小池氏が突然、会場計画見直しをぶち上げて対立した因縁もある。開催地を置き去りに、IOCの強権ぶりが前面に出た。
(引用終り)


 選手ファーストという意味で本当にどちらが良いのかは様々な意見が有ると思うので一旦置いておくとして、今回まず言いたいのはIOC会長の独断で決めて良いことなにか? ということ。
 本当に選手ファーストと言うので有れば、まずは最低限、現段階で出場を予定している選手達の意見は聞くべき。 そのコーチ達にも。 本当は出場が間違い無さそうな選手達全てに聞くべき。

 少なくともリオ五輪からの3年、海外の選手も含め、暑い東京で実施される五輪に備えて暑熱対策を行って来た選手も居るはず。
 今さらの開催地変更で、暑熱対策をして来なかった陣営からのアドバンテージを失うのは痛いはず。 実際に先日の競歩の外国人メダリストはそのような発言もしている。
 もちろん日本選手はもっとのはず。 せっかくのプレ五輪となるはずだったMGCの意味は半減するし(いや、もっと減るだろう)、だいいち、東京五輪が決まったことで、東京五輪のマラソンを走りたいと考えてそこを目指した選手も居る。 服部勇馬選手はまさにそういう選手で、長男で家業を継ぐことも考えたが東京五輪のマラソンを走りたくて陸上を続けたと聞いている。 代わりに三男が家業を継いだそうだ。
 その服部選手も取り組んで来た暑熱対策やMGC開催のアドバンテージを失うことは歓迎していない。 中村匠吾選手も暑さ歓迎の方なので同じような気持ちだと聞く。 ただ、日本人選手は大人なので、二人とも『決まったところで良い結果を出すために、強化をするだけ。』というような内容の発言もしている。
 IOCはそんな大人で大人しい日本人を舐めているだけの話。 日本人は主張しないので、世界中で舐められているが、そろそろそういうことは終りにしないといけない。 そういう大人な部分は日本人の良いところで有るし、僕もそうで有りたいとは思うが、それでは世界には通用しない。 今回に関しては、IOCの強権発動は日本を舐めているし、勝手・保身に他ならない。 選手ファーストを掲げて決めるというのならば、今からでも意見は聞くべき。 時間も無いのですぐに実施して開催地を正式決定しないといけないが、本当にすぐにすべき。 それをしないので有れば、IOCは全責任を負って全面的に費用負担も行うべきだ。

 この横暴な権力行使は、選手や、暑熱対策に多くの予算を投じて来た東京都のような自治体だけに迷惑をかけるものでは無い。 すでにチケットを購入した一般市民にも大きく影響すること。
 再抽選も実施されるでしょうが、その費用も全てIOCが負担すべきだと僕は思う。

 最後に、レベルは全く違うしおこがましいと言われるかもしれないが、ある特定のレースを目指すという、競技者としての目線で言わせて貰えるなら、僕は『東京で走らせてやってくれ』と言いたい。
 
posted by ちゃんちゃん at 18:59| 大阪 ☁| Comment(5) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
全くです。
いったいいつからオリンピックはそんな弱々しい競技大会になり下がったのでしょうか?屋外競技は自然との闘いの場でもあって、おかれた状況の中で一番強いものが勝つ、そんな当たり前のことが何故出来ないんでしょうかね?確かにドーハでは棄権した選手が続出しましたが、その一方でしっかり完走した選手がいるのも事実で、彼らの適応能力こそ人間の持つ可能性の象徴でもあると思います。そこをもっと評価されるべきです。競歩の鈴木選手、20km競歩の山西選手は本当に素晴らしかった。
冬季五輪を実現したいので札幌はしっぽを振ってIOCに従うでしょうね。
まあ都知事の馬鹿馬鹿しい発言も情けないね。もっと正論を主張して欲しいものです。
Posted by まーさん at 2019年10月19日 08:04
同じ日に東京でマラソン大会をやって欲しいものだ。仕事休んでも出てやるよ(笑)
Posted by まーさん at 2019年10月19日 08:08
おっしゃるように、ドーハの過酷な環境でも適応してみせた選手達は評価されるべきだと思います。しかし対して、あのような環境になることは想像に難く無かったはずなのに、なぜあの場所を選定したのか、国際陸連は反省すべきだと思っています。
こと世界陸上についていえば、開催時期を秋にずらすとかして欲しいと思っています。様々な事情が有るのでしょうが、陸上競技だけで、水泳とか無いですからね。
どうせなら世界記録が出そうな大会の方が僕は観ていて面白いので。

本記事には書き損ねたのですが、本当にアスリートファーストなので有れば、オリンピックの開催時期をずらすべきだと思います。それこそアメリカのTV放映権などの利権の問題でそれが困難とか聞きますが、それこそマネーファーストやんけと思います。ただ、オープンウォーターを利用するトライアスロンとかは好まないでしょうね。水泳は室内で実施すれば良いでしょうが。

あと、マラソンだけでは無く、トラックの10000mも過酷だと思います。僕は10kmが一番しんどいと思っているので。
本当にマラソン開催地を変更するなら、この際10000mも変更してはどうかと思います。

小池知事もしょうもないこと言いましたよね。公の場なんですから、言って良い皮肉と悪い皮肉が有りますよ。

僕は8月の東京でフルは無理ですかねぇ。
ハーフくらいなら走れると思いますが(笑)
Posted by ちゃんちゃん at 2019年10月19日 10:03
難しい問題ですね。

そもそも暑い日本の夏の時期にオリンピックを行うことが問題だと思います。
これは、IOCに多額のお金を払うアメリカのテレビ局の意向が働いてのことだそうですが・・・

東京都も多額の税金をかけて多くの対策を立て、
沿道の地域も様々なアイデアを出してきて、
選手も暑さ対策の練習をしてきて、
暑い中MGCもやった上での決定、
日本人にとっては本当に腹立たしく、迷惑な話だと思います。

ただ、世界的に見てもフルマラソンは涼しい時期に開催されるのが当たり前。
アスリートファーストで北海道でのマラソン決定は、少なくとも世界に向けては
納得される話ですね。

IOCとJOCが今回の決定に至った丁寧な説明が必要だと思います。
Posted by keroro-g at 2019年10月19日 18:55
まーさんさんへのコメ返にも書きましたが、keroro-gさんのおっしゃるように、真のアスリートファーストだと言うのならば、そもそも北半球での夏季五輪は東京で無くても開催時期そのものを変更するべきだと思います。

札幌への変更は、我々のように競技としてのマラソンをしていない、何の知識も無い国内一般市民や、国外の多くの方々には確かに受け入れられる話だと思います。
しかし、いかにも遅過ぎます。アスリートの声を聴かずして何がアスリートファーストでしょうか?過酷な環境を覚悟して、それに備え、早くから準備して来たアスリート達の数年間を話を聴くこともせずに奪う権利がIOC、バッハ会長には有るのでしょうか?いや、僕は無いと思います。
本記事に書いたように、バッハにその権利が有るというので有れば、当然その責任も有ります。この時期に変更するのだと言うので有れば、当然皆が納得する説明が必要ですし、最低限アスリートの声は聴いてから進めるべきでした。その上で費用的負担も全て負うべきです。
ここに来てこのような処置を行う以上、そのような様々な事象に対し、全責任を負う覚悟が有るべきだと思います。まあ、無いでしょうけど。。。

建前でしかないアスリートファーストでの一方的な変更と、おそらく権利に見合った責任を取らないであろうと思われるIOC・バッハは、スポーツに関わるものとしても、仕事人としても、批判されてしかるべしと考えます。
Posted by ちゃんちゃん at 2019年10月19日 19:30
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