2020年01月16日

僕はナイキの開発スタッフに賛辞を送りたい : 情報が錯綜する厚底シューズ規制問題を受けて

 ナイキ・ヴェイパ―フライの規制に関する報道が一気に過熱していますね・・・
 
 
 厚底シューズの規制の可能性に関するニュースが沢山出て来ていますが、その中で僕が一番解り易かったと思った記事を貼っておきます。


 ナイキ厚底シューズの使用禁止報道を巡り騒動。世界記録保持者キプチョゲは「テクノロジーの進化を教授すべき」と反論(THE PAGE)

 マラソンや箱根駅伝で次々と好記録を生み出しているナイキ社の厚底シューズ「ヴェイパーフライ」が、世界陸連によって使用禁止となる可能性を一部の海外メディアが報じたが、「禁止にはならない」との報道や、男子マラソンの世界記録保持者、エリウド・キプチョゲの反論コメントなども出て、東京五輪を前に大騒動へと発展している。
 ナイキの厚底シューズが使用禁止になる方向性を伝えたのは、英国の「テレグラフ」、「タイムズ」、「デイリーメール」、専門メディアの「ランナーズ・ワールド」など。

 テレグラフ紙は、「スクープ」だと強調して「キプチョゲは、ナイキ・ヴェイパーフライはフェアなものと主張するが、世界陸連は使用禁止へ着手」との見出しを取って、世界陸連が、同シューズの調査の専門委員会を招集、まもなくプロの競技会での同シューズの使用禁止を発表すると報じた。

 同記事は、昨年10月のシカゴマラソンでブリジット・コスゲイ(ケニア)が厚底でカーボンプレートが組み込まれた「ヴェイパーフライ・ネクスト%」のシューズを使用して2時間14分4秒の女子マラソン世界記録をマークし、ポーラ・ラドクリフの持っていた世界記録を16年ぶりに更新したことに注目。「研究ではこれらのシューズがその他のレース用シューズに比べて走力効率で4%のアップが見込まれることが分かっている」と断言した。
 また世界記録保持者のキプチョゲが、厚底シューズを履いて、2時間切りに挑戦する非公式レースで人類として初めて2時間を切る1時間59分40秒(非公認記録)をマークしているが、これについても「調査委員会は、キプチョゲが履いたナイキ最新のヴェイパーフライとなるアルファフライのプロトタイプ版では、その効力が倍増している可能性があると指摘している」と断じた。
 同紙は、キプチョゲの「ナイキシューズは『フェア』なもので、スポーツ界はテクノロジーの進化を享受すべき」との反論も掲載。
 デイリーメール紙も「F1ではすべての車はピレリのタイヤを使用しているが、メルセデスが最強だ。なぜ?それはエンジン、人によるものだ」との主張を掲載した。
 ニューヨークタイムズ紙の調べによると、昨年のマラソンで3時間以内に走り切った走者の40%以上がヴェイパーフライ4%かネクスト%を着用していたそうである。

 さらにデイリーメール紙によると、ナイキ製シューズには、バネの効果で推進力を高めるためにカーボンファイバープレートが埋め込まれており、「足を踏み出す際に、つま先よりもかかとを主に使う人にとっては、健康面で長期的な影響を及ぼす懸念もある」との指摘も。ただ超厚底でありながら27.5センチのサイズのシューズでも重さが190グラムと「信じられないほどの軽量を維持している」という。

 また短距離選手用に開発されているスパイクや、昨年バーミンガムで女子室内1マイル(1600メートル)を4分18秒75で走って英国記録を作ったローラ・ミュア着用のシューズも使用禁止の対象になるという。

 一方で、「革新的なマラソンタイムをもたらしたナイキシューズは禁止されないようだ」と反対の報道をしたのが、英国の高級紙であるガーディアン紙だ。
 同紙は、「ナイキシューズの調査を行っている世界陸連の専門委員会は、まだカーボンプレートや、フォーム技術に何の制限を設けるかを慎重に検討しており、大規模な使用禁止にはならなそうだ」と伝えた。世界陸連は、今月末までに調査結果を発表する方向だが、「複数の関係者は、シューズ使用禁止問題については、まだ討論が続けられることを示唆している」と明かした。

「(調査の)グループが強調するのは、ヴェイパーフライシューズを完全に禁止にするよりも2016年に初めて具現化されたテクノロジーの将来的な影響を制限することにある。その制限として考えられている1つとしては、キプチョゲが、ウィーンで行われた非公式レースで2時間を切った際に着用したアルファフライシューズの次世代となるすべてのシューズで中底フォームのサイズを制限するといったものがある」とも記された。

 また「昨年のトラック競技でローラ・ミュアのスパイクに力を与えた類似したシューズテクノロジーについても指摘がある。だが、彼女に近い複数関係者は、この問題はカテゴリー的に異なると話している」とも指摘した。
 先の箱根駅伝でも優勝した青学大をはじめ、8割以上の選手が使用して「区間賞」を連発したナイキの“魔法のシューズ“だが、禁止か、一部制限か、東京五輪を前に、その是非に対する答えが世界陸連から正式に出されることになりそうだ。
(引用終わり)


 色々な報道が出ていて、それにいちいち振り回されても仕方ないことで、実際に発表されない限りは何とも言えないということが前提でここからは書きますが、今回規制されるとしたら、ソールの厚さに関する規制の可能性が高そうですね。
 今日は色々な関連記事やその記事についたコメント欄などを沢山見ましたが、僕としてはこうなって欲しい、こうであって欲しいという意見を書いておきたいと思います。 何の影響力も有りませんが

 基本的には厚さに対する規制はどうなんだろう? と当初考えていました。 厚いからといって単純に有利だとは思えないのと、反発係数などの具体的な比較的解り易い数値だとは思えない為です。
 確かに底が厚ければ足が長くなるのと同義で有って、コンパスが伸びれば単純に速く走れるような気もしますが、底が厚くなれば当然重量は増します。 現状のヴェイパ―フライは軽量を維持して厚底を実現していますが、厚さを増すにも限界が有るでしょうし。 それならば現状のヴェイパ―フライはそのギリギリのラインを攻めたものと考えることもできると思います。 とは言いつつも、今後のテクノロジーの進化でもっと軽量・厚底のものを人間が使いこなせる可能性は有るものと考える必要も有るかもしれません。
 あと、コンパスがどうのと言いだしたら、脚の長い人と短い人では大きく有利不利が有ると思うんです。 それを言いだしたら体格で有利不利が有りますから、陸上競技も格闘技のように体格によって階級を分けないと不公平になってしまいます。 そうなったら猫ひろし氏はメダルのチャンスさえ出て来そうですが
 個人的にはカーボンプレートの反発力を規制した方が理にかなっているというか、解りやすいような気がしていたのですが、それはそれで別の問題も有るようですね。 それに短距離用シューズでは随分以前から使用されているみたいで、何を今更というところが大きいようですし。

 そこで、今日、多くの記事やそのコメント欄で見た意見や情報の中で、僕が気になったものをピックアップして紹介しておきます。(少々自分が感じた補足をしている項目も有りますし、誰もコメントしていない僕の考えも項目に挙げていますが。)


 ① 現行のヴェイパ―フライ・ネクスト%の厚さはOKで、
   キプチョゲ選手がイネオス159チェレンジで使用したアルファフライの超厚底はNGとなる?
 ② 反発力の数値で規制した場合、以下のような問題が有りそう
    1)そのチェックを行うタイミングが難しい
    2)場合によってはシューズの分解が必要になるかも?
    3)使用度合いによっては劣化で数値が変わる
 ③ 底の厚さで規制した場合、以下のような問題が有りそう
    1)シューズのサイズによって厚さは異なるはずなのに、一律で規制すると不公平
      (実際にズームフライ・フライニットの場合、僕のシューズと女性用の小さいシューズでは厚さが違う模様)
 ④ 価格等の理由で入手可能か否か問題
    1)価格はいくらまでOKなのか?
    2)そもそも市販品で無いものはNGなのか?
      (箱根10区区間新記録の創価大・嶋津選手のミズノ・プロトタイプ等)
    3)個人に合わせたものがNGの場合、特殊な足型の選手は不利では無いか?
 ⑤ 現行のヴェイパ―を規制するなら遅過ぎる
    1)このシューズに合わせて走法を変えたりなど、これまでの選手の努力が無駄になる
    2)オリンピック前に規制をかけるのは選手に負担が大き過ぎる
    3)日本においては少なくともMGCファイナルチャレンジはOKとすべき

  ( ※ ネットでは見ていない僕の意見は緑太字にて表記しておきました。)
    

 僕は最終的な落としどころはこうして欲しいと考えています。

 ・厚さの規制は現行のヴェイパ―フライ・ネクスト%はOKとする
 ・チェックのタイミングはスタート前
 ・サイズによって厚さの規制数値は変える
 ・規制開始時期は五輪前(五輪ではアルファフライを規制するため)



 ソールの厚さで規制された場合、ヴェイパ―がダメなら僕のズームフライもダメになる可能性は高いです。
 普通の市民ランナーで有る僕自身にはあまり関係無い部分だと言われればそれまでですが、僕は性格的にトップランナーが記録を公認されないシューズを僕が履いて走ってPBを出しても自分はそれを許せません。 現在は陸連登録をしているからなおさらというのは有るのですが、陸連登録を外したとしても、トップランナーが許されていないものを履いてタイムを出すのは自分で自分を許せません。(現行のタイムは失効されないっぽいですので、規制されるまでは自分もOKと考えますが)
 そうなると、現在3足有るズームフライは全て練習用シューズに成り下がることになります。1足はまだ1kmも走っていないのに


 色々書きましたが、逆に書いてみて思ったのは、ナイキの厚底シューズは物凄くアスリートに良いものを提供するということにおいては素晴らしい商品では無いかということ。

 ・価格は高いが・・・
 ・これまでの薄底志向の概念を覆す製品を開発したこと
 ・クッション性が高く、基本的には使用者の脚に優しいであろうこと
 ・多くのトップランナーが市販品で履けるという守備範囲の広さ
  (フライニットを含む柔軟にフィットするアッパーがそれを可能にしている?)


 僕はナイキの開発スタッフに賛辞を送りたいです。
 
posted by ちゃんちゃん at 22:54| 大阪 ☁| Comment(0) | ニュース・芸能 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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