2021年09月14日

将棋中継が面白い

 今更ですが、将棋中継が面白いです
 
 
 藤井聡太君の大活躍がもちろん大きいのですが、AbemaTVの中継に表示されている将棋AIが示す勝率の数値の変化や、AIの挙げる最善手以下の候補の表示と、最善手以外の手を選んだ時に下がる勝率が同時に表示されていて素人にも解り易いことが大きいです。
 プロの指す将棋なんてとてもじゃないですが僕にはどちらが良いかなんて終局寸前の最終盤にならないと解りませんし。 しかしAIの数値を見ることでどちらが優勢なのかが誰にでも解るわけです。

 藤井聡太君が今夏闘って来た棋聖・王位の防衛戦くらいから中継を見始め(といっても音声無しでちらちら勝率の変化を観る程度ですが)、豊島叡王に挑んだ叡王戦5番勝負も観ていました。

 藤井聡太君は観ているととにかく終盤に強い。
 少し前までは序盤から中盤にかけて長考をしたりして持ち時間を先に使い切る傾向がありました。 しかし持ち時間を使い切って1分将棋に入ってからも彼はAIの示す最善手を打つ確率が無茶苦茶高い。 そうこうしている内に相手も持ち時間が無くなり、お互いが1分将棋に入ってしまうと先に相手がミスをするので大差なく終盤に入ってしまえば結局藤井君が勝つという具合でした。
 それが最近の手合いを観ていると、相手が先に持ち時間を使い切ってしまうケースが増えています。 昨日もそうでした。 そうなるともう藤井君は無敵に思えてしまいます。
 何局も観ていて気付いたのですが、長考の後は多くの棋士がだいたい最善手を外します。 微妙な手が多いとやはり最善手を外し易いということなのでしょう。

 しかし相手はAIでは無く人間なので、AIの示す最善手が必ずしも対人間で最善手とも限らないということも昨日の叡王戦第5局を観ていて感じました。
 昨日は18時頃に終盤を迎えましたが、業務時間も過ぎてましたし、仕事を後に回して藤井聡太君の三冠がかかる中継を観ていました。(音声はオフで)
 そして迎えた藤井君の103手目▲9七桂という手ですが、この手はAIが上位候補に挙げていない手で、この手のあと藤井君の勝率がガクッと落ちました。
 でもこの手の時に思ったんですよね。 『失着か?』と一瞬思いはしましたが、改めて『いや、1分も有れば1億手くらい読めるAIと違い、1分将棋に入った人間が1分で一体どれだけの手が読めるだろうか? もしかしたら次の豊島叡王の一手でまた形勢は大きく変わるかもしれない。』と。 すると案の定、豊島叡王の104手目の後、今度は藤井くんの勝率が103手目の前より高く跳ね上がりました。
 『うおー、ここがポイントだったかも?』と思ったら後は早かったです。 AIも15手先の詰みを表示し始め、僕ですら解るくらい豊島叡王が追い詰められ、ついに111手目で投了となり、晴れて藤井聡太三冠が誕生しました。
 103手目から104手目の流れは鳥肌が立つような感じでした。 いや、劇的。
 そう思っているとすでに昨日からこの藤井君の103手目▲9七桂は話題になっており、今朝のネットニュースでもいくつも取り上げられていました。 ちょっと検索するとそれを検証した動画も上がっており、先ほどAbema TVで無料で観れる終盤の動画を103手目から観直し、そしてプロ棋士の解説するyoutube動画を観させていただきました。
 今日は音声付きで観ましたし、やはりプロの解説は解り易い。
 実は103手目に入る少し前に、藤井君は飛車を捨てています。 確か結果的に金と交換になったのかな?
 102手目で藤井82対18豊島だった評価値は、藤井君の103手目▲9七桂で藤井62:38豊島まで下がり、豊島叡王の104手目で今度は藤井92対8豊島と一気に藤井勝勢になりました。 この103手目▲9七桂には解説のプロも『うぉーっ!』と声をあげて唸ってました。 ほとんどのプロがこの手は読めないと。
 解説のプロもおっしゃってましたが、AIの数値が示すように、時間が有れば冷静に受け止められる場面だったでしょうが、豊島叡王はすでに1分将棋に入っていましたし、全く予想していない手だったならかなり焦られたことでしょう。 AIの示す最善手側に表示される手を打てず、今度は一気に敗勢となってしまいました。
 さらにいえば▲9七桂はその後、▲8五桂と前進して豊島叡王の王将の逃げ道を塞いでしまいました。 これは解説を聴いて初めて気付いたのですが(本当にヘボで申し訳無い)、その解説を聴いて、『うわ~、▲9七桂の段階でそこまで読んでたんや。 凄ぇ。』と心底思いました。

 残念ながら今のAIは優秀過ぎて人間では勝てなくなってしまいましたが、こういう劇的な一手は対人間でしか現れないでしょうし、逆にAIによるあらゆる数値が表示されていることでそれが僕のような素人含めた視聴者にも伝わるようになったことがまた僕のような素人でも楽しめるようになった要因でしょう。

 AIは棋士が長考していると、300億手とか先を読んでいます。
 AIは凄いですが、やはり人間同士の対戦の方が面白いですね。 当たり前ですか

 奇しくも藤井聡太というスーパースターの出現と、AIを使った中継が同時期にこの世に登場したことは将棋界や僕の様なにわかファンにとって、最高の組み合わせだったように思えます

 最近の藤井君の手合いを観ていると、その日の勝利よりもどこまで強くなれるかを追求しているように思えます。 豊島さんとのどの手合いだったかは忘れましたが、『わざわざここでその分の悪い戦型を選択するか?』なんて思うことも有りましたし、それは逆にさらなる高みへ登ろうとする意志の表れだと感じました。
 今後の藤井聡太三冠のさらなる活躍を観ることが楽しみですし、楽しめることはとてもラッキーに感じます

 余談ですが、僕は小学校高学年時に囲碁・将棋クラブでしたが、本将棋は異常に弱くて、チェスばかり打っていました。
 チェスだったら部活内でもかなり勝てたので
 でも中学校以降、かれこれ40年、将棋を打った記憶は有りません
 あ、さすがに駒の動かし方は憶えてますよ

 
posted by ちゃんちゃん at 22:15| 大阪 ☁| Comment(0) | マンガ・アニメ ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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